NEWアルバム『PHOENIX』で3曲のコラボ曲を制作した大黒摩季と當間ローズ。二人の出会いのきっかけから楽曲の制作秘話を聞いた。
|それぞれの楽曲で思い出に残っているシーンはありますか?
大黒:3曲も一緒にコラボしたもんね!
ローズ:「Dee Dee Dee Dee Deeper Love ~恋のソーシャルディスタンス~feat. TOUMA ROSE」に関しては、初めは、ガチガチで本当に必死でした(笑)でも、その時にめちゃめちゃ怖い大黒さんから、可愛らしい優しい大黒さんに出会って、僕のペースにも合わせてくれるんだと思っていました。その一日でレコーディングから写真撮影、MVも全部やったんですけど、すごく素晴らしい経験をさせてもらいました。その次が「WE ARE THE LOVE ~ dedicated to J & L 〜 feat.TOUMA ROSE」。摩季さんが作ってきてくださったんですけど、「ここはどう?」「こういう風がいい?」って聞いてきてくださって、ちょっとだけ作詞作曲も携わらせてもらいました。そのときに「この人ガチで音楽家だ!!」って思ったんです(笑)。
大黒:自分の感性の扉の開け方とかスイッチの入れ方とか、一緒に作って感じた方が早いので。わたしが弾いて、どのコードがいい?って。選ぶものがローズ君のセンスであり、感性だから。
ローズ:すごく楽しかった。作詞作曲を一から体験できたというか。
そういうチャレンジって、大黒さんも冒険のような感じがあるかと思うのですが・・・
大黒:私はもうやることやりましたから(笑)。大黒摩季としては完全に余生だと思ってやっているから、私を生かしてくれたファンの皆さんや社会に恩返ししていこう、支えてくれた人たちのために使おうって思っています。無欲になるとすべてがありがたくて、すべてが幸せで、こんなに息子みたいに若い子と一緒にコラボできることだって有難いことだと思っています。怖がったまま嫌いになられちゃったら今はないですから、こっちは必死ですよ、嫌われないように(笑)「Dee Dee Dee Dee Deeper Love ~恋のソーシャルディスタンス~feat. TOUMA ROSE」は、大黒摩季っていう舞台は使っているんですけど、ローズ君が輝かなければ、私も輝かないわけで、お互いが輝かないと成り立たないんです。私はずっと天涯孤独のソロアーティストみたいな感じだから、たまに人とコラボするとただ嬉しいし楽しいのよ(笑)
大黒さんのイメージに今回ローズさんがいい形でフィットしたんですね。
大黒:私をやって、もう一回やりたいなって純粋に思ったんです。だけど、もともと12月までの配信で用意していた曲が「Dee Dee Dee Dee Deeper Love ~恋のソーシャルディスタンス~feat. TOUMA ROSE」それ1曲だけだったんです。そんなときに、以前から親交のあった写真家で今回のアルバムジャケットを撮ってくれたLeslie Keeさんの結婚の話を聞いてたら同性婚故の逆境があったり、涙が溢れて一気に曲のスケッチが出来たんです。デュエットする相手で、幸せオーラが出ている人とかピュアなキラキラを持っている人って誰だろうって考えた時に「あ、ここにいた!☆彡」って。ローズ君の成長していくその続きと過程を見たいと思ったんですよ。そうしたら、レスリーもローズ君を知っていて撮影の時に「當間君がいいじゃない!!」と盛り上がって、サウンドプロデューサーのYoheyも同じ思いになってくれて、ローズをもう一回呼ぼうよ!!と。それで出来たのが「WE ARE THE LOVE ~ dedicated to J & L 〜 feat.TOUMA ROSE」なんです。
最初から用意されていたわけではないんですね。
大黒:そう、アルバムで3曲やって、まるでコンビのように行動するとは思っていなかったですね。マーティ・フリードマンとかWANDSの上原君とか、他にもローズ君と同じように楽曲コラボはあるんです。だけど一番参加数が多いですよね。アルバムのMVPです(笑)また何かやりましょうね。
ローズ:ありがとうございます。すごく嬉しいです(笑)
レコーディングとライブでまた感じが違うと思うんですけども、それぞれ一番魅力に感じられたことはなんですか?
ローズ:本当にかっこいいし可愛いし、なんといっても、イヤフォンで聞く生の大黒摩季さんの声はパワフルで魅力的な声をされているし、聞いていて溶けますよ。イヤフォン越しでささやいてくれるんですよ、ローズ君ここをこうやってやってみようねって。やっぱ声で恋するってあるじゃないですか。本当に素晴らしい声。
大黒:そういう意味では両思いだね。最後のコーラスもすごく面白かった。「純粋な人」っていう曲のコーラスをやってもらったんですけど、歌詞の内容がこじらせ女子のお話なんです(苦笑)。でも「純粋な人」ってタイトルがついているんですけど、ほんとは「純粋な人…は嫌い」っていう歌なのね(笑)私みたいに強がって、いい女ぶっている人が無邪気な女子に好きな男の子を奪われるっていう内容で、その好きな男の子がローズにすごく似ているの。みんなにまんべんなく優しいし、みんなにまんべんなくセクシーなこと言うから(笑)。それでYoheyがこの曲に出てくる男の子のイメージは絶対ローズちゃんでしょって話になったんです(笑)ローズ君はコーラスやったことないって言ってたけど、姉さんと俺でしごけば大丈夫でしょってYoheyが言って、コーラスもやりましたね。
ローズ:コーラスは人生初だったんです。自分のはやったことはあるけど、大黒摩季さんのコーラスって、いきなりハードル高すぎません?(笑)それでまたガチガチに緊張してしまいましたけど。(笑)
大黒:デュエットやっていたから、合わせるっていうのはできていたけどね。
ローズ:摩季さんってその場で、こうしたらもっとよくなるって、知識とアイデアが豊富でどんどんいいものにしていくんですけど、それについていくのに必死でした(笑)。
大黒:なんでもやってみないとわからないし、それこそ化学変化だから。この人を入れてみたら、逆に私のコーラスがいらなくなったり。歌い手からクリエイティブに脳のチャンネルが切り替わっているから、自分の歌が愛しいとかはないですね。
俯瞰で見ている感じなんですね。
大黒:はい、「 聴き手 」としての耳が私の中にはまだあるので。作り手になってくると聴き手の気持ちを考えなくなるんですよ。一時期それに陥って。だけど6年の活動休業中、アーティスト大黒摩季から普通の人になったので、聴く側に戻ったんですよね。聴く側に戻ったら、大黒摩季に求められているものがやっとわかったんです。作り手のときは作り手に徹して、ボーカリストの大黒摩季とか全部なくなって、そういう意味で、最初は予定してないところだったけれど、ふとローズ君を入れてみたら、私も足した方がいいかもねと足してみたら、更にオクターブ上も欲しくなったっていう倍々ゲームみたいな労力的にドツボにはまることもありました(笑)結構長い時間やったよね。
ローズ:長い時間やりましたね。まるまる一曲レコーディングできるくらいの時間をコーラスにかけて。
最後に今回コラボレーションに関して、ファンの方々にどんなところを聞いて欲しいか教えてください。
ローズ:僕は3曲参加させていただきましたけど、それぞれの曲にそれぞれ良さがあって、僕のよさを摩季さんが最大限に引き出してくれている。言葉では表せないような化学反応が二人の間にはあったんです。聞く側はその曲に入り込めるというか。「Dee Dee Dee Dee Deeper Love ~恋のソーシャルディスタンス~feat. TOUMA ROSE」だったら、本当に恋しているような気分になれるし、「WE ARE THE LOVE ~ dedicated to J & L 〜 feat.TOUMA ROSE」だったら、愛とは何か考えさせられるような曲になっているし、「純粋な人」も、主人公の気持ちになって聴けるような曲になっていますね。だからコレ!というのはなくて全曲心で聞いて欲しいです(笑)。
大黒:模範的~(笑)!!私のおすすめは、アルバムのジャケットはLeslie Keeちゃんが撮っていて、2ショットの写真も撮りまくられたんですけれど、ローズ君ファンの女の子たちに魅力的なローズの上半身裸体がいっぱい載せてあるっていう(笑)大サービスな点ですね。制作スタッフにローズ君ファンの女の子たちにちゃんと音楽を聞かせたいからローズの写真いっぱい入れて!って言って、結局私のピンなんて少ないんだから(笑)音には、全部絶対的に自信があるんです。曲にいろんなキャラがあって、ローズ君だけでも3種類の男性観があるんです。「Dee Dee Dee Dee Deeper Love ~恋のソーシャルディスタンス~feat. TOUMA ROSE」はセクシーラテンお兄さん、「WE ARE THE LOVE ~ dedicated to J & L 〜 feat.TOUMA ROSE」ではまだ表向きには見えないけれど、声に出ている父性みたいなものとか包容力みたいな部分を私がヴォーカルトラックをセレクトしてスーパーローズ君を作ったつもりなんです。だからローズ君ファンの皆様にとってみれば3種類のローズ君がそれぞれ確立されているので、ぜひぜひご堪能ください。そして、大黒摩季の作品は四の五の言ったら負けなので、とりあえず聞いてみてください。きっと元気出ますよ(笑)「OK」とかもすごく好きだって言ってくれているよね。
ローズ:大好きです。
大黒:ゴスペルが入っていて。気が付いたら頑張れる気に包まれている。
ローズ:「OK」とか「Pray for you ~ 7月のélégie ~」とか、音源を事前にいただいたので、全部聞いているんですけど、喜怒哀楽すべての感情がひとつの盤につまっているという、そんなアルバムになっているので、ファンの方はそのときの感情に合わせて、今日はこの曲を聞こうって思えるアルバムになっていると思います。
大黒:本屋さんに行くと無意識にセレクトして本を買うけど、そういう時って、その買った本の中身が自分の欲しかったものなんだよね、タイトルも含めて。自分が実は自己啓発をしてみたかったんだなって選んだ本に気づかされたり(笑)求めちゃうのが「Dee Dee Dee Dee Deeper Love ~恋のソーシャルディスタンス~feat. TOUMA ROSE」の時もあれば、今日はプレゼン勝つよ!みたいな勝負の時は「GET YOUR WAVE」。ちょっと太っちゃったから走ろうかなっていう時は「Let’s☆Go!! Girls💋」かな?一日の中のどんな時にもどれかがフィットするし、一ヶ月の中でもフィットする。私はBGMって言われるのが一番負けだと思うんですよね。言葉とソウルみたいなものを乗せる限りは、空気のような存在って嫌なんです。感じない、ということだから。聞いてくれている人のその日のスイッチのきっかけだったり、自分がスイッチを入れる時はトンって背中を押してくれる。このアルバムがそういう役割になったらいいなと思います。
ありがとうございました。
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