木村拓哉×綾瀬はるか 映画『レジェンド&バタフライ』今までにない人間臭い魅力の信長と強く現代的な濃姫
|誰もが知る伝説の武将・織田信長と正室・濃姫(別名“帰蝶”)の人生は、これまで幾度となく映像化されてきたものの、歴史上の謎が多くあります。
そこに今までとは異なる光を当て、新解釈で想像豊かに総製作費20億円の壮大なスケールで描く映画『レジェンド&バタフライ』をご紹介します。
最低最悪の出会いから夫婦に
織田信長(木村拓哉)は今でいうヤンキーのような、悪ふざけと奇抜なファッションにこだわる傾奇者。濃姫(綾瀬はるか)は信長の命を狙う斎藤道三(北大路欣也)の娘。
こんな水と油のような二人が、今では考えられない政略結婚で無理やり夫婦に。果たしてどうなる事やら、序盤からハラハラさせられますが、何とも面白い意外な展開に進んでゆきます。
今までにない人間臭い魅力の信長
当初は田舎のやんちゃな若者のようで濃姫にかっこ悪さを見せながらも、それでも濃姫の立場を理解し受け入れる度量の広さ、武将としての悩みや孤独、そして狂気を、木村拓哉さんが渾身の力で演じています。
もしかしたら実はこうだったのかもと思わせる、実に人間臭く複雑な魅力のある信長となっています。木村さんは信長が生涯を終えた49歳と同じ歳にして2度目の信長役で気迫満点です。
強く現代的な濃姫
人質として送り込まれた身である濃姫。囚われて時代の流れに翻弄される立場でありながらも、毅然とした態度で運命に立ち向かう様が見事です。そんな濃姫の姿は現在の女性にも響くものがありそうです。
さらに信長の隙を狙い暗殺も目論んでいたり……!? そんなスリリングな魅力のある濃姫を綾瀬はるかさんが活き活きと演じています。
豪華な配役も見逃せない
濃姫の筆頭侍女・各務野役に中谷美紀さん。濃姫の一番の理解者かつ、蝶の名前を持ちながらも自由に翔ぶことが許されない濃姫の憧れでもあります。ちょっとおトボけながらも落ち着いた演技で本作を支えています。
何やらミステリアスな明智光秀役に宮沢氷魚さん。こちらも新解釈でどういう事? といろいろ想像がかき立てられます。
さらに斎藤工さんが徳川家康役で意外な姿で登場します。後の歴史を思わせるしぶとい役柄です。
監督・脚本は?
監督は「龍馬伝」「るろうに剣心」シリーズなどで知られる大友啓史さん。あまりにも有名な信長と謎の濃姫の33年間をダイナミックかつ繊細な人物描写で魅せています。
大友啓史監督
脚本は「コンフィデンスマンJP」シリーズの古沢良太さん。歴史的物語を普遍的な夫婦の喜劇であり悲劇に変換し、新しい切り口のラブストーリーに。史実を上手く取り入れつつも想像を羽ばたかせているのも見どころです。
戦の狂気が信長を魔王に
世は戦国。天下統一に近づく毎に多くの人々の命を奪い恨みをかい、孤独になってゆく信長。戦乱の狂気が信長を非情な魔王に変えていきます。
本当の信長の心を知る濃姫は引き止めようとするものの、運命は本能寺に刻々と近づいてゆくのです。
天下統一、世界へ向かって。遥かなる夢の先は?
奇策のアイディアを話し合ったり、お互いを鼓舞しながら激戦を勝ち抜き、いつしか芽生えた夫婦の深い絆。
野望に突き進む信長を、城が豪勢にランクアップしていく様子で表現しているのもユニークなところです。歴史オタクの方もそうでない方も楽しめる映画になっています。
天下統一を目指して、さらに海の向こうの世界へつのる想い。その遥かなる夢の先には?
東映創立70周年記念作品としてキャスト・スタッフの熱いパッションが詰まった、新年から早くも今年の代表作になる事間違いなしと感じさせる圧巻の大作です。お見逃しなく!
映画『 レジェンド&バタフライ』
2023年1月27日(金)より全国公開中!
木村拓哉、綾瀬はるか
宮沢氷魚、市川染五郎、音尾琢真、斎藤 工、北大路欣也、伊藤英明、中谷美紀
監督:大友啓史
脚本:古沢良太 音楽:佐藤直紀
配給:東映
公式サイト https://legend-butterfly.com
©2023「THE LEGEND & BUTTERFLY」製作委員会
Author:Nori Shinozaki(イベントマガジンBANZAI編集長)
イベントマガジンBANZAI Vol.59 新年特別号 冊子版の表紙は、おぼん師匠!
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