世界の最先端を行く、洗練されたデザインで構造されたAtomicのステージセット

近未来的でおしゃれなデザインであり、アメリカでは数多くのイベントステージに使用されているAtomic Japan(アトミックジャパン)社のセットとは、いったいどんなものなのか? シミズオクトでAtomic Japanのセットを担当している国際部のエリック・ヘンリーさんに話を聞いてみた。
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WEBSITE:www.atomicdesign.tokyo 

──Atomic Japanとはどのようなことをしている会社ですか?

本拠地であるアメリカの会社名「Atomic Design」の通り、デザイン会社から始まりました。その後、音楽コンサートや企業の新商品発表会などで、使用されるステージセットのデザインと舞台セットを始めるようになりました。現在もデザイン制作を中心に行っている会社です。

──アメリカでよく使用されているAtomicのセットですが、日本ではどんなイベントで使われていますか?

日本国内の企業に限らず大企業の表彰式やSUMMER SONICなどの大型音楽フェスなどで使用されています。現在は、音楽イベントと企業イベントを中心に展開しています。

こちらは海外で行われた音楽コンサートのステージセット。とても豪華な仕上がりである。

──Atomicのステージセットは簡単にできるとお聞きしましたが、どのようにセットしていますか? 特にパネルなどはセットするのが難しそうですけど。

大きいステージセットでは、運ぶのが難しいですが、アトミックのパネルは、簡単にはずすことができ、パネル1枚のサイズが、おおよそ、たて570mm × よこ570mmと正方形で小型なため、段ボールに入れて容易に運ぶことが出来ます。今は約20種類のパネルがあり、中には3Dで立体的なパネルもあります。組み合わせ次第でいろんな雰囲気を造り、背景に吊って飾ったり、柱として組み立てることができます。セットの仕組みとしては、一つ一つのパネルをレゴの様に組み立てる感じです。パネルを繋げるコネクターやレバーなどの部品を使い、釘やかなづちがなくても誰でも簡単に、素早くセットができます。現場でスピーディーに調整できたり、撤去と設営が素早く出来るので、あまりステージセットに時間を掛けられない時にはすごく便利な仕組みになっています。

その他に例えば、2日間同じライブがあったとして、2日目には同じパネルの組み合わせを変えてちがうステージに変身させることも出来ます。

また、軽い汚れであれば、窓クリーナーなどで掃除ができ、再利用もできるエコなものになっています。さらに、照明の当て方によってだいぶ雰囲気が変わるのが特徴です。パネルの色がほとんどグレーなのは、照明がきれいに映るため、グレーカラーにしています。

 

簡単に持ち運びできるパネルは、レバーで簡単にとめられるコネクターで連結している。

──前にパネルを持った時に思ったんですけど、とても軽いですよね。女性でも容易に、かつ安全に舞台セットが出来るかと思います。

そうなんです。パネルは1枚約450gで、いつも日本のお客様にアトミックのパネルをお渡しすると、「とても軽い!」とびっくりしてもらえることが多いです。お客様も安心してセットができるとかなり好評です。

──最近で一番すごいと思った、Atomic製品を使ったステージでは、どんなものがありましたか?

最近では、平井堅のライブステージがとてもきれいでした。シミズオクトが作ったセットとアトミックのパネルが融合出来るものを作ってもらったんですけど、今までにない感じでカラフルできれいなステージでした。ライブに来ていたお客様にも好評でした。

 

3種類のパネルが使用された、平井堅のコンサートステージの様子。照明の色合いや当て方で雰囲気が変化していた。

──Atomicが日本に上陸して早1年ですが、これからどんなところに展開していきたいですか?

アメリカでは多くのテレビ番組のセットで、一般的に使われているんですけど、日本ではまだあまり使用されていないんです。なので、これからは日本のテレビ業界にもアトミックのセットが広まるようにしていきたいですね。