Relay Column 株式会社東京ドーム 興行企画部 阿井 武、東京ドームと地域のエネルギーでご当地パワーをより活気強いものに
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東京ドームと地域のエネルギーでご当地パワーをより活気強いものに
2018年1月、東京ドームで開催された『ふるさと祭り東京』がついに10周年を迎えました。このイベントは、真冬の東京のど真ん中で、日本全国の「祭り」と「味」を満喫してもらい、日本の良さを再確認し、ご当地に足を運んでもらいたい想いから立ち上げが決まりました。祭り団体や出展者などの協力者を募っていたのは、ちょうど今から10年前の2007年のことです。
「ご当地グルメ」という言葉が世の中でまだ浸透していない中、初開催のイベントに300店舗を集めることは容易ではなく、開催1ヶ月前になっても毎日出展誘致の電話や営業をしていました。それでも想いを伝え続け、参加を決定してくれたお祭り団体、そして300店舗の協力で開催した『ふるさと祭り東京2009』は期待を大幅に超え、4日間で約18万人の大盛況でした。自分の言葉を信じて協力してくれた方々から握手を求められる度に感激し、涙を流しました。2年目からはイベント内で「全国ご当地どんぶり選手権」という企画を立ち上げ、入場2時間待ちになるほどの集客力を見せて、回を重ねるごとにふるさと祭りの影響力やパワーは口コミで全国に広がり、協力者が次々と増えていきました。
そんな中、ある協力者と酒を酌み交わしていた時に、こんなことを言われたのです。「自分はふるさと祭りに参加することで、意識を大きく変えることができた。他の地域の活動を知って経営方針を改善したり、消費者の意見を取り入れることでヒット商品を完成させたりすることができた。しかし、地元ではその重要性に気付いていても、どう行動すればいいかわからず、継続を諦める企業が後を絶たない」と。この現状を知り、ふるさと祭りを一緒に成長させてくれた多くの協力者と共に、各地の自治体や関係省庁、ホールも巻き込んで、「地元の素晴らしさ、日本の素晴らしさを知ることのできるイベント」をご当地で開催すれば、これまで以上に大きなムーブメントが起こせるのではないか。それこそがこれまでイベントを支えてくれた方々に対し、東京ドームが次にすべきことではないかと考えました。
早速、これまで『ふるさと祭り東京』を共に創り上げてきた各担当者に相談したところ、この想いに共感はしてもらえましたが、イベントを地方で開催するノウハウを持ち合わせていなかったため、具体化するまでには時間がかかりました。そんな時間だけが過ぎてゆく中、企画のヒントを得るために新宿伊勢丹の物産展を視察した際、以前から『ふるさと祭り東京』とのタイアップを積極的に検討してくれていた催事責任者が、香川県の高松三越に転勤になっていることを知り、すぐに相談をしました。すると、想いに賛同してもらい開催に向けた香川県内の調整は任せて欲しいと快諾してもらうことができ、目標としていたイベントの開催が決定しました。
2018年4月、『ふるさと祭り東京』を10年間制作してきた東京ドームがイベントをプロデュースし、香川県に根付いた高松三越が地元の関係各所との折衝や運営、宣伝広報を担って共催する大型グルメイベント『全国ご当地グルメッセ』を開催します。私にヒントをくれた出展者をはじめ、魅力あふれる多くの協力者が集まります。東京ドームと地域のエネルギーでご当地パワーをより活気強いものに。新たに様々な協力者を募りながら、『ふるさと祭り東京』は次のステージにチャレンジします。
INFORMATION
『全国ご当地グルメッセ』
4月14日(土) 〜 22日(日)
サンメッセ香川 大展示場
Website:www.sanlabo.net/is.shtml/gourmesse
PROFILE
2006年入社、2007年に興行企画部(現職)に異動。『ふるさと祭り東京』の立ち上げにおいて、出展ディレクターとして出展誘致・管理を担当する。その後「全国ご当地どんぶり選手権」や「ご当地スイーツストリート」などの企画コーナーを立ち上げ、2013年よりイベントプロデューサーを務める。2017年、同部新規イベントプロジェクトチーム所属となり、現在はコンテンツの外部展開を担当。