イベント業界のケータリングの世界~帝国ホテルのケータリングを覗く~
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イベントの裏側ではケータリングによる美味しい料理が提供されている。その中でも、高品質で評判が高いのが帝国ホテルのケータリングだ。今回は2017年5月4日(木・祝)~5月6日(土) 東京国際フォーラムにて開催された“ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2017「ラ・ダンス 舞曲の祭典」”に提供された帝国ホテルの事例をもとに、イベント業界のケータリングの世界をひも解いてみる。
イベントに出演するアーティストに料理を提供するスタッフたちの朝礼風景。美味しい料理を食べてもらい、幸せな気分で素敵な演奏をして頂けるように、料理はもちろん高級感あふれる雰囲気作りが大切。そのためにも当日の流れや運営、接客について、緻密に打ち合わせをしている。衛生面でも徹底しており、2時間に1回は手洗いをし、安心して食べられる料理の提供を心がけている。この細かな配慮があるからこそ、帝国ホテルのケータリングは様々なイベントで提供されていると言えるのだ。
音楽を聴きながら、楽しめる料理を
今回は一般来場のお客様にも帝国ホテルの料理を堪能できるように、会場に食事ブースを出店。一般のお客様向きに、東京国際フォーラムのホールEに出店した「カフェ・ド・LFJ」。出店ブースのすぐそばにはミニステージがあり、生演奏を聴きながらゆったりとくつろげる。日替わりでメニューが変わり、連日来場されるお客様にも飽きさせないように工夫している。デザートも充実しており、カフェの前には大行列ができていた。
提供されていた本日のお料理プレート。メインは豚バラ肉ロースト・はちみつレモン風味+ハッシュポテト。お肉は数時間、専用のスチームでじっくりと蒸しており、やわらかくほろほろ。はちみつレモン風味のソースが豚肉の脂身をさっぱりさせてくれ、食べやすい。ポテトもサクサクで、お肉のソースとの相性も抜群。かぼちゃの冷製スープは程よく塩分が効いていてクールダウンになった。デザートには濃厚なクリームで作られたミルクレープ。どれも高クオリティで美味しかった。
*今回のメニュー*
豚バラ肉ロースト・はちみつレモン風味
ハッシュポテト/ かぼちゃの冷製スープ/ミルクレープ
美味しい料理で海外アーティストをおもてなし
今回のイベントでは、アーティストは海外の方がほとんどのため、受付を担当するスタッフは英語を話せるのが必須。また、フランス語も話せるスタッフが駐在しているため、正確にかつ迅速にお食事のご案内を行うことができるのが、帝国ホテルの料理の提供がスムーズな理由の一つ。
ライブ後の夜にアーティストが料理を楽しんでいる様子がわかる。きれいな夜景を楽しむことのできるテーブル席で、美味しい料理とお酒を囲んでリラックス。常に帝国ホテルのスタッフが席を回って、お食事を楽しんで頂けるようにサポートしている。
キッチンカーでもおもてなし!「カフェ・ド・LFJ」
東京国際フォーラムの地上広場にも「カフェ・ド・LFJ」が出店。他店のキッチンカーも多く並ぶ中、深緑色のおしゃれで品を感じさせるキッチンカーは、広場の中でもひときわ目立っていた。ホールEで提供されていた料理と同クオリティのものを、キッチンカーで提供しており、こちらも大反響であった。快晴な空の下、料理を提供するスタッフが、来場者に明るく声をかけていたのが印象に残っている。
当日は暑い天候であったため、出店開始の朝10時~アイスクリームがたくさん売れていた。さわやかなスタッフさんが丁寧に作ってくれたアイスクリームは、ミルクの芳醇な香りが口に入れた瞬間に広がり、体の熱を冷ましてくれる。そのひんやりと甘い美味しさを求め、お子様からお年寄りまで多くの方々が行列に並んでいた。
取材後記
帝国ホテルのケータリングや出店を取材し、アーティストやスタッフはもちろん、一般のお客様にも、細かに配慮した内容で美味しい料理を提供していた。忙しいアーティストを待たせないように、お食事場所の動線の確保や言葉の壁をクリアにし、一般のお客様やスタッフの皆さんへの気配りも怠らないその姿勢が、きっと素晴らしいイベントを作り上げている要因の一つであると確信した。