ウィズコロナ時代を生き抜くエンタメ。バンドPsycho le Cémuの闘い方 後編
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1999年に結成し、奇抜な衣装や、ジャンルにとらわれない音楽でヴィジュアル系のシーンを越えて人気を博したバンド、Psycho le Cému。
10月2日のデビュー記念日に行うオンラインライブの見所や、共に新たなエンタメを作り上げていく同志への想いを聞いた。
―コロナ禍において、粛々と準備を重ね、高まった「音楽への欲求」
seek:一般的な社会人と違って、元から決まった時間に何があるわけではないので、コロナにおいても実際の生活はあまり変わらなかったです。でも「音楽をやりたい欲」がものすごく高まった期間でもありました。
個人的には、弾き語りをやってみたり、今しかできないことを色々やってみようという思いが強くなりましたね。あとは色んな人のオンラインイベントを見てます。
やっぱり、ライブかそうじゃないかっていうのはあくまでも表現方法のひとつなので、普段面白い人たちはオンラインでも面白いし、おもんない人はおもんないなって…
Lida:えっ?そんな日頃からおもんないバンドなんている!?(笑)
seek:えっ!?(笑)。
―改めて実感できた、自分たちの強み。
seek:今の状況の一番つらいのって、「さあマスクしてやってください、声は出さないでください、どうぞ、楽しんでください」っていう押し付け感があるんですよね。「そんなん言われて楽しめるかい!」っていう圧みたいなものがある(笑)。
それをなくすには、一人一人に安心感をもてるまで、安全に積み重ねてやっていくしかないと思います。
そういった意味でも、10月2日のライブは試行錯誤の連続です。
Lida:毎年やっているデビュー記念日という節目のライブなんですよね。オンラインライブの場所を公開されないものもあると思いますが、今回場所も公開していて、思い出の地であるZepp Tokyoでやるんですけど、今だからやる意味合いもさらに深くなるよね。
seek:今はもう本当に先が見えないので、先を見てもらうものを作りたいですね。先のスケジュールを発表できない苦しさがずっとあったので…毎日ニュースで感染者数を見て、明日の発表どうなんねん!の繰り返しで。
でも、先日5本オンラインライブをやってみて、全然まだやり尽くしたと思わなかったんですよ。普通だったら5本も連続別のことやるのって難しいと思うんですけど、うちはキャラクターも濃いので(笑)。全然違うものが作れるんですよね。
まだ新しいことがどんどん出てきて、バンドとして表現していけるなと思います。
Lida:ファンの方の目標を作っていく存在だからね。Psycho le Cémuだから出来る、ファンタジーだけど現実っていう世界の中で、今後もドキドキできることを用意するので待っていて欲しいです。
―オンラインライブ「勇者物語〜神伝〜再逢いを探す旅 at Zepp Tokyo」の見所は?
seek:勇者物語というのは、ちょうど20周年のツアーしめくくりのタイトルと続いてるんです。ツアーの本筋とは違うという意味で、過去にやったオンラインライブには「外伝」とつけていたんですが。今回は・・・
Lida:神伝、ですか。
seek:神が伝える、ですか(笑)。
この状況になって、みんなに早く会いたいという思いから、デビュー曲でもある「愛の唄」の歌詞に出てくる言葉に、「再逢い」という漢字をあてました。本当はこの日はお客様を入れて行いたくてギリギリまで粘りましたが、やはり難しいということで配信になったんですが。そして、キービジュアルも、白い衣装を着ている僕たちが目を閉じてますけど…
Lida:でもあんまり説明するなって言われてるねんな(笑)。
seek:そうなんですよね…発表されて全部言ったら夢がない、まずは自分たちで想像してほしいと…AYAさんが、おっしゃっていましたので(笑)。
Lida:なんでいうてくれへんねん、プロモーションせなあかんねんこっちは(笑)
seek:…まあ、そういうことですので、楽しみにしてください(笑)
―同じエンタメ界で活動する同志へ、想うこと。
seek:この数ヶ月、ニュースを見てて、世間にとって僕たちの存在や活動は本当に生活にとって必要ではないんだなと思いました。それでも20年以上、音楽を通じてみんなとかけがえのない時間をスタッフと共に作ってきました。
それは本当に誇りをもってやれる職業だし、自分たちの可能性をこれからも信じて、次の一歩を踏み出すチャレンジをみんなでしていけたらなと思います。
Lida:エンタメは不滅です、という気持ちですね。自分が楽しいから、だけじゃなくて、必ず誰かのためになってると思うんですよお。生活のハリだったり、勇気になっていたり、そんな人たちのために、自分ももちろん頑張りたいし、エンタメに携わってる人たちで頑張っていきたい。
今までのものが0になって、また前と同じに戻さなきゃいけない、ではなくて、0になって1に戻すには自由度が高まったと前向きに捉えて一緒に頑張っていきたいですね。
―今だからこそ新たなチャレンジをしていくPsycho le Cému。ファンの方への思いは?
seek:ライブの再開を待つというだけじゃなくて、表現することに貪欲になった時期でもありました。
難しい時期なので具体的なことが今は言えませんが、未来の約束ができた時に、この期間があったからこそ、もっとすごいPsycho le Cémuになったんだぜっていう世界をつくるので、バンドを信じてついてきてほしいなと思います。次の夢を一緒に見てほしいです。
Lida:それぞれ置かれてる状況もあると思うんですけど、せっかく知り合えた仲であればどんな状況であれ忘れずにいてほしいですね。
みんながあっての存在なので、絆という見えないものではありますけど、再確認する時間として待ってもらいながら、色々期待感のあることをお知らせしていけたらと思います。
大変な時期ですが、やっぱり…僕たちのことも気にはかけていてほしいです(笑)。
ウィズコロナを生き抜くPsycho le Cémuのインタビュー、前編はこちら!
過去のインタビュー記事はこちらから
2020.10.02(金)@ZEPP TOKYO
Psycho le Cému Online Live
「勇者物語〜神伝〜再逢いを探す旅 at Zepp Tokyo」
開場:18:30開演:19:00
チケット料金(9/4 21:00〜)
¥8500(税込)配信チケット+勇者物語外伝サウンドトラック8bit ver CD 先行発売期間: 9/18(金)まで
¥5000(税込)配信チケット
アーカイブ期間:10/11 23:59(日)
10月2日はサイコ・ル・シェイムのデビュー記念日。
「愛の唄」で鮮烈なデビューを飾った記念日を想い出の地、ZEPP TOKYOにて開催!!
先行配信チケットは前回行われた「勇者物語外伝」のサウンドトラックを収録した限定CD付き。(※CD単体での発売はありません)