鬼龍院翔(ゴールデンボンバー)インタビュー『もう紅白に出してくれない』発売 vol.2
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〜レコーディングの苦労と狙い〜
江夏:新アルバムのレコーディングで苦労したこととか、ここをこだわったとかはありますか?
鬼龍院:いつも自分で作詞作曲した曲を自分で歌っているので、あまり苦労はないんです。自分の事は解っているので。でも今回、洋楽に似せた『LINEのBGMにしてるとモテる曲』という曲を作ったのですが、英語っぽく聴こえないとダメだというコンセプトだったんですけど、僕は英語全然ダメなんです。レコーディングエンジニアさんは結構英語が解っている方で。「それじゃあ英語に聴こえない、ダメだ」とすごいずっと詰められながら作って。僕は何が英語っぽいのかさっぱりわからないので、言われるがままに全部。「こうしたほうがいい」と言われるのも、何がいいのか悪いのかわかんねえ、みたいな。
江夏:へー! 本当ですか?今回のアルバムではないですけど『かっこいいな英語って』って曲を僕は初めて聴いた時に、サビ前の「外人さんに生まれて来ればよかったな」の箇所がすごい英語っぽいなって思って。最初聴いた時にすごく面白いなと思った印象があったんですよね。英語ダメなんですか? 得意なのかと思ったんですけど。
鬼龍院:全然ダメなんです。その曲は20年近く前のメタルあたりを聴いていたやつの発想で。今回のアルバムの『LINEのBGMにしてるとモテる曲』は現在の洋楽風らしいんですよ、ちょっとトロピカル感のある……。
江夏:僕もタイトルから気になったので速攻聴いたんですけど、確かにモテそう。モテてるやつのBGMっていう感じで。
鬼龍院:あははは。昔のメタルの英語っぽさとはまるで違う、エド・シーランとかジャスティン・ビーバーとかその辺りの現在の洋楽っぽくしなくてはいけないというコンセプトだったんですけど、普段全然聴いてないんですよ。タイトルをもうちょっとスマートなものにしたら本当にBGMにできたんだろうけど、タイトルがむき出しすぎて。
江夏:てかね、全体的にタイトルはダイレクトですね!
鬼龍院:ふふふふ、そうですね(笑)。
江夏:タイトル付けるときにこだわりあるんですか?わかりやすく、これはこれ! みたいな。
鬼龍院:結局、何百人も音楽をやっている人がいる中で手に取って貰う策のひとつですね。タイトルが気になるようにしないといけない。バンド名もそうですよね。ヴィジュアル系バンドはだいたい全部英語のアルファベットの名前じゃないですか。だからあえてカタカナで。真逆と言ったらカタカナなんですよね。漢字でかっこいいバンドはいたんですけど、カタカナでしかもダセえというバンドがいなかったから。狙って狙って、逆へ逆へ、ですよ!
〜Vol.3へ続く〜
※2020年新年号イベントマガジンBANZAIの記事を再編集しました。